2/11(土)、12(日)の2日間追加上映を行います!

 

追加上映28才で夭折した 天才監督・山中貞雄。
時を経ても色褪せない 軽妙洒脱でモダンなユーモア、
鮮やかなアクションと 溢れる情緒と人情味。
数々の映画人が今もオールタイムベストに選び続ける
日本映画屈指の大傑作を一緒に楽しみたいと思います!

 

いきなりですが、ハッキリと断言します。山中貞雄は世紀の大天才の映画監督です。これほどの才能には今も昔もそう そうお目にかかることはできません。現存する3つの作品 すべてが超のつくほどの傑作。戦前の、モノクロの、しかも時代劇なんて、今の人が観て面白いの?と思うかもしれませんが、これがめちゃくちゃ面白いのです。庶民の生活を描き、普遍的なユーモアで楽しませてくれたかと思えば、『丹下左膳 余話百万両の壺』のチャンバラの大立ち回りに胸躍らされ、 『河内山宗俊』に舞う雪のこの上ない程の情緒に酔わされ、弱きを助ける「義の心」にすっかり魅せられてしまうのです。
上映するのは、日本映画最初の黄金時代、1930年代半ばに 「日活」の撮影所で制作された2作品。古いフィルムならではの映像と音声の傷やノイズを、最新のデジタル修復技術で可能な限り取り除き、戦後の検閲で失われていた場面を復活 させました。百年近くも昔の映画ではありますが、これらは決して「過去」のものではありません。百年前の観客たちと同じように私たちを笑わせ泣かせ感動させ、今も新鮮な驚きを 与えてくれます。デビューからわずか5年で26本を監督し、 28歳の若さで戦場に散った山中貞雄が日本映画に遺した宝。 2023年のジグシアターは極上の娯楽作と共に幕を開けます。

 


 

『丹下左膳余話 百万両の壺』

アメリカ映画に多大な影響を受けた 山中貞雄のセンスに驚嘆する明るい喜劇。 多幸感あふれる愛すべき日本映画の至宝!戦前から大衆に愛されたヒーロー剣客・丹下左膳。そのイメージを逆手に取り、緻密な脚本と心憎い演出で描く泣き笑いのホームドラマ時代劇。戦後GHQの検閲でカットされていた幻のチャンバラシーンを復活させた最長版。

[STORY]伊賀の柳生家に代々伝わる「こけ猿の壺」には、百万両の在処を示す地図が塗りこめられていた。気づいた時には壺は江戸の町に転がり出て行方不明。下町の矢場で女将・お藤の尻に敷かれながらのん気な暮らしをしていた丹下左膳は、ひょんなことからみなし児のちょび安を育てることに。そのちょび安が金魚を飼っていた入れ物こそが、実は「こけ猿の壺」だった…。

1935年/モノクロ/92分/スタンダード・サイズ 監督:山中貞雄 / 出演:大河内傳次郎 喜代三 宗春太郎 澤村國太郎  花井蘭子 / 脚本・構成:山中貞雄 / 脚色:三村伸太郎 / 音楽:西梧郎

 


 

『河内山宗俊』

可憐な少女を守る男二人の色気と心意気。 「映画史上、最も美しい雪」と言わしめる 静かな叙情と余韻。まさに至高の時代劇!講談と歌舞伎の物語をベースに描く、やさぐれ者の人情 ドラマ。 日本映画を代表する名女優・原節子のデビュー間も無いあどけない姿と、男たちの立ち廻りの迫力に息をのむ。 忘れがたい名台詞を吐く二人の男が最高にクール!

[STORY]情婦のお静に居酒屋を営ませている遊び人・河内山宗俊 と、森田屋の用心棒として所場代を集める金子市之丞。あてもなく日々を送る彼らの心の慰めは、甘酒売りの可憐な娘・お浪。お浪は不良の弟・広太郎が起こした心中騒動の始末のために身売りを覚悟する。それを知った市之丞から相談を受けた宗俊は、僧に化け大金を手にし、お浪を助けるべく立ち上がるのだが…。

1936年/モノクロ/82分/スタンダード・サイズ 監督:山中貞雄 / 出演:河原崎長十郎 中村翫右衛門 原節子 市川扇升 山岸しづ江 助高屋助蔵 市川莚司(加東大介)/ 脚本:三村伸太郎 / 音楽:西梧郎

上映スケジュール・予約はこちら

【上映期間】

2023/1/28(土) 29(日) 2/3(金) 4(土) 5(日) 6(月)【追加上映】11(土)12(日)の8日間

【料金】

2作品鑑賞券   3,000円

一般・シニア   1,800円
25歳以下     1,300円
高校生以下     500円
早期夜割     1,300円
同作品リピート割 1,000円

【上映時間】

『丹下左膳余話 百万両の壺』 92分
『河内山宗俊』82分

【無料託児】

ジグシアターの三宅優子が上映中にお子さまをお預かりします。
詳しくは〈託児のご案内〉をご確認の上、お申し込みください。