夏の終わりに、ポーランドの鬼才、
イエジー・スコリモフスキ監督の最新作を上映します!
主人公はロバ。最高に鮮烈な、ロバ目線の映画をお届けします。

一体どこに連れて行かれるのかわからないまま、ひたすらにロバのEOと共に旅をする。人間たちの行いが様々に映し出されるが、私たちは善悪の彼岸にただただ立ち尽くし、目を凝らし耳を澄まし続けるしかない。人類文明を俯瞰するかのように描写される人工物のエグさと自然の荘厳さはハードSFのようだ。もしかするとこれが、EOの見ている世界なのかもしれない。

 


 

もう彼だけになってしまった。その人自身を映画と思える人は。
崇高と俗悪がかつてなく接近する最新作はまた一つ映画の領野を広げ、
相変わらず陳腐な問いを与える。
映画とは何か。つまりスコリモフスキとは何者か。

― 濱口竜介(映画監督)

 


 

 

[Official introduction]

全世界が息を呑んだ、
スコリモフスキ監督による
現代の寓話×無比の映像体験

戦後のヨーロッパ映画界で最も評価の高い映画監督の一人であるイエジー・スコリモフスキ。本作は第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞・作曲賞2部門を受賞、全米映画批評家協会賞では外国語映画賞/撮影賞の2部門を受賞し、アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たした。 スコリモフスキ監督の7年ぶりの新作としてポーランドとイタリアで撮影されたこの映画の主人公は“ EO(イーオー)”という名前のロバ。監督自身が「私が唯一、涙を流した映画」と語る、ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』にインスパイアされた本作。ミハウ・ディメクによる臨場感あふれる見事なカメラワークと、世界の映画賞を席巻中のパヴェウ・ミキェティンによる印象的な音楽に連れ出され、我々観客はEOの旅を見守りつつも、ある時はEOの目線で予期せぬ荒波を潜り抜けることになる。 人間のおかしさと愚かさを、全くの別視点から体感するような無比の映像体験には、“鮮烈”“近年の映画には希少な大胆さ”と、その革新性とオリジナリティに多くの称賛が寄せられている。 サーカス団のパートナー、カサンドラの元を離れ、ポーランドのサッカーチーム、どこか影のあるイタリア人司祭ヴィトー、そして伯爵夫人らと出会うEO。彼の目から見える世界、そしてそこから我々に投げかけるものとは―。

 

[Story]

愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ、EO。 心優しきパフォーマー、カサンドラのパートナーとしてサーカス団で生活していたが、ある日サーカス団から連れ出されてしまう。 予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会い、運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えている。 しかし、一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。

 


 

 

上映スケジュール・予約はこちら

【上映期間】

8/26(土).27(日).30(水).
9/1(金).2(土).3(日).4(月)
の7日間上映いたします。
上映時刻は「schedule」をご覧ください

【料金】

一般・シニア   1,800円
25歳以下     1,300円
18歳以下      500円
早期夜割     1,300円
同作品リピート割 1,000円
福祉手帳割(同伴者1名まで割引適用)1,000円

【上映時間】

88分
(1時間28分)

【公式サイト】

https://eo-movie.com